研究内容
血管病における血流の役割
血管病の多くは,血流が血管の壁に何らかのマイナスの影響を及ぼすことが一つの原因となって,発生・進展することがわかっています。血管病における血流の役割を具体的に明らかにするためには,実際の患者の血流状態を知ることが第一に重要であり,そのためには流体力学の知識と手法が特に有効です。そこで,流体力学を専門とする当研究室は,国立病院機構の全国多施設からなる大規模共同臨床研究(代表:国立病院機構 京都医療センター)に工学分野から唯一参画し,医療画像の提供を受け,実際の患者の血流状態を流体力学の数値シミュレーションにより再現する研究に長らく取り組んできました。血流の数値シミュレーションの一例を下の動画に示しています。
このような医学と工学の互いの強みを活かした緊密な連携を通して,血管病における血流の役割を明らかにし,その知見を臨床医学に役立てることを目指しています。以下にその研究例を紹介します。
(1) 頸動脈狭窄症
(2) 脳動脈瘤
血管病の治療
血管病の治療に関する研究にも取り組んでいます。以下にその研究例を紹介します。
(1) Flow Diverterステント治療
(2) Woven EndoBridge(WEB)デバイス治療
微生物遊泳の流体力学
肉眼では直接観察することができないくらい小さな生き物を総称して微生物といいます。ここで微生物の「移動」について少し考えてみましょう。我々ヒトは移動する(移動したい)生き物であり,陸上では足を使って歩いて移動していますし,水中でも手足を使って泳いで移動できます。では水中に棲む微生物はどのように移動しているのでしょうか?
たとえば微生物の一種である細菌(バクテリア)は体長が数μm程度で,その表面からはらせん状の形をした細長いしっぽのような繊維(べん毛)が生えています。細菌の体内には,タンパク質でできた分子モーター(べん毛モーター)が埋め込まれていて,べん毛とべん毛モーターは物理的に繋がっています。
べん毛モーターは外部から取り込んだエネルギーを使って機械的に回転しますので,それに接続されているべん毛も一緒になって回転します。らせん状の形をした物体であるべん毛が水中で回転すると,その回転軸方向に物理的な力(流体力)が発生します。それを推進力として利用することで,下の動画にあるように,細菌は水中を泳いで移動することができます。また,これとは別の機械的な機構で移動する微生物もいます。
微生物にとっての移動とは,より良い環境で生きるための手段でもあります。肉眼では直接観察することができないくらい小さな生き物たちが,ただその場に漂いながら偶然に身を委ねて生きるのではなく,巧みな機械的機構を自身の体に備え,それを自ら動かして遊泳し,移動し,生きている。これは驚異的なことです。我々はこのような興味深い現象を,特に流体力学の観点からより深く理解したいと思って研究に取り組んでいます。以下にその研究例を示します。
(1) 境界要素法による細菌遊泳の数値シミュレーション
(2) 微生物遊泳の観察
ドローンの流体騒音の低減
準備中です。いろいろやっています。
植物のバイオメカニクス
準備中です。いろいろやっています。